腰痛に効く体幹トレーニング3選!家で3分、簡単トレーニング
ほとんどの人が一度は腰痛を経験したことがあると思います。痛いけどさほど日常生活や仕事に差し支えない人もいれば、寝込んでしまうほど強い痛みに襲われる人も中にはいます。
また、腰痛は慢性化すると治りにくかったり、しっかりと治さないと再発してしまうリスクも高くなってしまいます。
今回の記事は腰痛を根本から改善し、再発や慢性化させないための3つの体幹トレーニングと体幹トレーニングを行う上での注意点、体幹トレーニングを日常で習慣にするためのコツなどをご紹介したいと思います。
目次
- ○ 腰痛の3つのタイプ分類
- ・①危険な腰痛
- ・②神経根症状
- ・③非特異的腰痛
- ○ なぜ、腰痛改善に体幹トレーニングが必要なのか?
- ・腰を支える4つのインナーマッスル
- ・腰痛がインナーマッスルに及ぼす影響
- ○ 腰痛改善のためのオススメ体幹トレーニング3選
- ・①ドローイン
- ・②ブリッジ
- ・③サイドプランク
- ○ 腰痛の人が体幹トレーニングを行う時の注意点
- ・①体幹トレーニングを行っている「最中」に腰痛が出た場合
- ・②体幹トレーニングを行っている「最中」には腰痛はなかったけど、「少し時間が経ってから」腰痛が出たケース
- ○ 体幹トレーニングを日常の習慣にするためのコツ
- ・①はじめから頑張りすぎない
- ・②まずは21日間頑張ってみる
- ○ おわりに
腰痛の3つのタイプ分類
腰痛には様々な原因がありますが、今回は数多くの腰痛を大きく次の3つの分類にして説明したいと思います。
①危険な腰痛
②神経根症状
③非特異的腰痛
一つ一つ細かく説明したいと思います。
①危険な腰痛
全腰痛の約1〜5%の割合を占めるのが、この危険な腰痛です。レッドフラッグサインとも言われます。
この腰痛の特徴は「楽な姿勢がない腰痛」です。立っていても、座っていても、寝ていてもどんな姿勢や動作をしても痛みが楽にならない場合は危険な腰痛の可能性があります。
主に、背骨の骨折や悪性腫瘍(がん)、感染症などが原因で腰痛が出ているケースです。
もしこのような「楽な姿勢がない腰痛」である場合、もしくは「楽な姿勢がない腰痛」かどうかを自分で判断できない場合はすぐに整形外科や脊椎の専門の病院にかかるようにしてください。
このような腰痛は専門的な治療が必要な場合が多いので、後述する体幹トレーニングは適応外となります。
②神経根症状
このタイプの腰痛は全腰痛の約15〜25%を占めます。
神経根症状の特徴は「腰痛よりも足のしびれが強い」(片側だけのしびれ、もしくは両側にしびれがある場合でもどちらか一方が強い)という特徴があります。
その他にも
・筋力低下(足の力が入りにくい)
・感覚異常(触ったりする感覚が鈍かったり、強かったり)
・腱反射異常(膝のお皿の下の腱やアキレス腱を叩くとピョンと足が反応するのが正常だが、それが弱い)
などの特徴があります。
この神経根症状になった直後〜6週間以内(=急性期)は体幹トレーニングの適応外ですが、6週間以降は痛みの状況に合わせながら体幹トレーニングを行うことができます。
③非特異的腰痛
①②以外の腰痛がこのタイプの腰痛に該当します。全腰痛の約75〜85%を占め、ほとんどの腰痛がこのタイプに分類されます。
一般的な腰痛で腰や骨盤、股関節などの痛みです。このタイプの腰痛は「姿勢や動きに伴って痛みが強くなる」という特徴があります。
・長時間座っていると腰痛が強くなる。
・前に屈むと腰痛が強くなる。
・逆に腰を反らすと腰痛が強くなる。
などが特徴的な症状です。
神経根症状と同様に腰痛になった直後〜6週間以内(=急性期)は体幹トレーニングの適応外ですが、6週間以降は痛みの状況に合わせながら体幹トレーニングを行うことができます。
なぜ、腰痛改善に体幹トレーニングが必要なのか?
腰を支える4つのインナーマッスル
腰をはじめとした背骨を支えているのはインナーマッスルと呼ばれる腹横筋・多裂筋・横隔膜・骨盤底筋群の4つの筋肉です。
これら4つのインナーマッスルがしっかりと働くことによって背骨をS字カーブに保つことが出来ます。
背骨がS字カーブを保つことができると体に加わる衝撃を和らげることができるのです。
腰痛がインナーマッスルに及ぼす影響
腰痛になると4つのインナーマッスルのうち、特に背骨にくっついている多裂筋の働きが悪くなってしまいます。
筋力が出にくくなるだけでなく、慢性的な腰痛になると筋肉が細くなる(=筋萎縮)こともあります。
多裂筋の働きが悪くなることにより、他の3つのインナーマッスルも影響を受けて背骨をS字カーブに保つことが出来なくなってしまいます。
すると、体に加わる衝撃を和らげることが出来なくなるので、腰痛が治りにくくなってしまうのです。
一度働きが悪くなってしまったインナーマッスルは、しっかりと体幹トレーニングを行わなければその働きを取り戻すことは出来ません。
整体やマッサージで一時的に腰痛は軽減したり、落ち着いたりするけど、数日〜数週すると戻ってしまう場合は、インナーマッスルを改めて鍛え直す必要があるので体幹トレーニングが必要になります。
腰痛改善のためのオススメ体幹トレーニング3選
ここからは腰痛改善のための体幹トレーニングを3つ紹介します。ただ体幹トレーニングはこの3つだけでなく、もっとたくさんの種類があります。
数多くある体幹トレーニングの中から、特に腰痛改善のために必須の3つを厳選しましたので、まずはこの3つの体幹トレーニングから取り組んでいただけたらと思います。
①ドローイン
腹式呼吸に合わせて4つのインナーマッスルに刺激を入れる体幹トレーニングです。
1)両膝を立てた状態で仰向けに寝ます。その際両足は肩幅ぐらいに開きます。加えて骨盤の内側に指をあてます。
2)鼻から息を大きく吸って、口をすぼめながら吐きつつお腹を凹ませていきます。
3)お腹を凹ませるときに、指をあてた骨盤の内側が硬くなることを確認します。
初めはお腹を凹ませた状態で5〜10秒ほどキープします。その際呼吸は止めないようにします。
少し慣れてきたら、10秒ずつ時間を伸ばしてゆき60秒キープできることを目標にします。
【バリエーション】
両膝の間にフワフワしたボールやバスタオルを挟んで、ボールやバスタオルを潰すように内ももに力を入れながら息を吐いてお腹を凹ませるとさらにインナーマッスルに刺激が入ります。
②ブリッジ
4つのインナーマッスルに加えて、股関節を後ろに動かす時に働く「大殿筋(だいでんきん)」に刺激を入れる体幹トレーニングです。
1)まず先ほど紹介した①ドローインを行い、お腹を凹ませた状態になります。
2)1)の状態をキープしたままお尻を上げます。腰が反りすぎないように注意をします。
しっかりとドローインの状態で5〜10秒ほどお尻を上げたままキープします。少し慣れてきたら、10秒ずつ時間を伸ばしてゆき60秒キープできることを目標にします。
【バリエーション】
先ほどのドローインと同様に両膝の間にフワフワしたボールやバスタオルを挟んで、ボールやバスタオルを潰すように内ももに力を入れながらブリッジをするとさらにインナーマッスルと大殿筋に刺激が入ります。
③サイドプランク
4つのインナーマッスルに加えて、骨盤を支えるのに重要な「中殿筋(ちゅうでんきん)」に刺激を入れる体幹トレーニングです。
*インナーマッスルと左側の中殿筋に刺激を入れる場合。右側の場合は左右反対のやり方をします。
1)左側を下にして横向きになります。両膝を曲げて、左肩の真下に左肘をつきます。
2)1)の姿勢のまま①ドローインを行い、お腹を凹ませます。
3)しっかりとドローインの状態のまま左の腰を浮かせて、5〜10秒ほど膝から頭が一直線になるようにキープします。少し慣れてきたら、10秒ずつ時間を伸ばしてゆき60秒キープできることを目標にします。
腰痛の人が体幹トレーニングを行う時の注意点
体幹トレーニングに限らず腰痛の方が運動を続けられない最大の原因が運動をすることで「腰痛が強くなってしまった」ということの経験です。
運動をすると腰痛が強くなってしまうかも…という不安から運動することが怖くなったり、運動を辞めてしまう方がとても多いです。
ですが、仮に痛みが出たとしてもきちんと運動のやり方や回数などの量を調整することで腰痛を酷くすることなく運動を続けることが出来ます。
では、運動中に痛みが出ることが多い2つの場面でその原因と適切な対処法についてご紹介します。
①体幹トレーニングを行っている「最中」に腰痛が出た場合
この場合は体幹トレーニングの「強度」が高いと判断します。「強度」とは例えばマシンを使ったトレーニングだと10kgよりも20kgの方が強度が高いということになります。
つまり、一回あたりに体に加わる負荷のことです。
そのため、もし体幹トレーニングを行っている「最中」に腰痛が出てしまったら「強度」を調整する必要があります。
具体的に先ほど紹介した体幹トレーニングの内、ブリッジをしている最中に腰痛が出た場合、お尻を上げる高さを低くしたりすることが「強度」を調整することになります。
②体幹トレーニングを行っている「最中」には腰痛はなかったけど、「少し時間が経ってから」腰痛が出たケース
この場合は体幹トレーニングの「量」が高いと判断します。「量」とは回数やセット数のことです。
つまり、繰り返し体に加わる負荷のことです。
そのため、もし体幹トレーニングを行っている「最中」には腰痛はなかったけど、「少し時間が経ってから」腰痛が出てしまったら「量」を調整する必要があります。
具体的には先ほど紹介した体幹トレーニングの内、ブリッジを10秒キープを10回×3セットして後に腰痛が出た場合、次回の体幹トレーニングの時には10秒キープを5回×3セットにしたり、10秒キープを10回×2セットにするなど回数やセット数を少なくすることが「量」を調整することになります。
体幹トレーニングを日常の習慣にするためのコツ
今回ご紹介した体幹トレーニングは1回やっただけでは、残念ながら腰痛改善には繋がりません。毎日コツコツと継続してやっと効果を実感することが出来ます。
そのため、最後にこれまでご紹介した体幹トレーニングを日常の習慣にしていただきあなたに継続してもらうためのコツを2つご紹介します。
①はじめから頑張りすぎない
効果を出すためにはある程度の回数やセット数の体幹トレーニングを行う必要があります。
ですが、運動の習慣がない状態で効果を出すための理想の回数やセット数から取り組むと体幹トレーニングを行うことが「苦痛」になってしまいます。
なので、特にこれまで全く運動を行う習慣がなかった人は効果を出すための理想の回数やセット数ではなく、『自分がストレスなく取り組める回数やセット数を自分自身で設定する』ということをオススメします。
自分がこれなら毎日できる回数やセット数が例えば、1回ならそれでも良いです。大事なのは毎日継続することです。むしろちょっと物足りない、もっと明日はしたいと体幹トレーニングに対して「ポジティブな感情」を抱くことがとても大事なポイントです。
新しいことに取り組み始める時は効果を出すことではなく、とにかく毎日やることを優先しましょう。
②まずは21日間頑張ってみる
個人差はありますが、これまで全くやってこなかった新しいことを習慣にするためには必要な期間が「21日間」と言われます。人によっては60日とも言われます。
それだけ、新しいことを習慣にするためには期間が必要なのです。
気長に行うことが大事なので、先ほどご紹介した①はじめから頑張りすぎないということも合わせて取り組んでいただけたらと思います。
おわりに
今回は腰痛改善のための体幹トレーニングを紹介させていただきました。腰痛の原因は様々ですし、治療法も数多くあります。
もちろん自分に合う合わないなどもありますが、もしこれまで腰痛改善のために体幹トレーニングを試したことがなかったのなら、これを機会に体幹トレーニングをやってみてはいかがでしょうか?
体幹トレーニングはすぐに腰痛を改善してくれるものではありませんが、しっかりと取り組むことで着実に腰痛を改善し、かつ再発も予防してくれます。
そして、自分の頑張りがそのまま腰痛改善にも繋がるので自分に自信を持つことにも繋がります。
この記事を読んでくださったあなたの腰痛改善に少しでもお役に立てたら幸いです。
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